ハロワの仕事紹介につきものの「紹介状」がなぜ必要なのかを調べてみました。
採用する側(企業)がハローワーク経由で人材を新規採用すると、「雇用助成金」というのがもらえるのだそうです。紹介状は、新規採用した人がハロワから仕事の申し込みを行ったということを証明するためのもの。
要するに、最も紹介状を必要としているのは、企業ということになります。
そうだとしたら、何かと忙しいし、いろいろ消耗している求職者が、仕事を紹介してもらうたびにわざわざハロワに出向いて紹介状を入手しなければならない理由はないはずです。ハロワからの申し込みであることを証明できる書類をwebから取り出せるようにすればいいだけの話。
なぜ求職者が自分にメリットのないことのために消耗しないといけないのか。そうまでしなければ仕事を紹介してもらえないなんて、どれだけハロワというところは求職者を下に見ているのだろう。
一方で企業のほうは、無料で求人広告が出せて、うまくいけば雇用助成金がもらえるのだから結構な話だ。遠い昔、知人がハロワを経由せずに面接に行った企業から「紹介状を取ってくるように」と言われたという話を聞いたことがあったが、そういうことだったんだ。
こうなると、単に「紹介状を貰いにいくのが面倒だから」という手続き上の問題よりも、
▶人は欲しいが採用活動にお金をかけたくない・出す余裕がない、採用の見返りにお金をもらいたいと考えている企業も含まれる媒体(⇒ハロワの求人情報)と、
▶採用活動にある程度のお金をかけても、人物重視・マッチング重視で採用したいと考えている企業が集まる媒体(⇒マイナビバイトやしゅふJOBなどの有料媒体)と、
求職者の立場としてどちらを利用したいかって話になってくる。
「紹介状を取りに行くのが面倒くさい」というハロワのシステムに苦情を言うだけの話が、ハロワに求人を出す企業について考える話にまで発展してしまいました。